「ハチ宿」プロジェクト

ハチ宿は、川辺や湖の岸辺に生えるヨシや笹、細い竹などを切って束ねてセットします。そして、森や農園、家の周りにぶら下げていると春夏秋冬に花の蜜や花粉を食べる「花バチ」(筒花バチ)がハチ宿に卵を産みにやって来ます。
ハチ宿の卵は、幼虫などに変態して冬を越して、来年花咲く頃に花バチが生まれて活動します。ハチ宿を新たに作り足して行くことによって筒花バチを増やしていきます。

「ハチ宿」活動の背景

花の蜜や花粉を食べて、草木に受粉する昆虫を「花バチ」と呼びます。日本には約400種が確認されています。ミツバチやマルハナバチのように群れで活動する種類と単独で行動する種類がいます。
単独活動する「花バチ」の中でも産卵場所が筒状のモノを好む野生の「筒花バチ」がいます。日本には約60種ほどがいるといわれます。
「ハチ宿」プロジェクトでは、この「筒花バチ」を増やす活動です。

リンゴの8割がマメコバチで受粉

筒花バチのなかでも特に「マメコバチ」は、中部地方や東北地方のリンゴ農家やサクランボ、ナシなどの果樹受粉に活用されていて、青森県では約8割のリンゴ栽培の受粉にマメコバチの力を借りて行われています。
ミツバチよりも毛深くて、花粉を粉状態で身につけて活動するため受粉率が高く、良いリンゴが実ることから、熱心なリンゴ農家は野生のマメコバチを増やしながら生産しています。

「花バチ」を増やす

●減っていくマメコバチや花バチ

マメコバチはじめほとんどの「花バチ」は、農薬の影響や自然林(蜜源)、棲み家の減少などで激減していると言われます。
農家やJAなどは、協力して「花バチ」を増やす活動をおこなえば良いと思うのですが、農業に対する取り組み方や自然観が個々の農家によって異なるため、まとまった活動は皆無のようです。
上記のような調査から「ミツバチ達と森をつくる」ビーフォレスト・クラブは、生物多様性や生態系の保護再生の観点から日本ミツバチ(「ミツバチ巣箱」プロジェクト)と平行して、ハナバチやマメコバチ、ハキリバチなどの筒花バチを増やす「ハチ宿」プロジェクトを行っています。
(ヒメハナバチ科、ムカシハナバチ科、コハナバチ科、ハキリバチ科、ケアシハナバチ科など)

●「筒花バチ」は、危なくないの?

ミツバチのように群れをつくって生活する昆虫と違って、単独で生活する昆虫は、おとなしく、人間がつかんだりしない限り滅多に刺したりしません。また、毒も弱毒とのことです。

(1)Facebookグループへ登録参加して下さい(参加無料)
▷「ハチ宿」ネットワークに登録しよう!(無料)は、花バチを増やしたい方なら、どなたでも規約に同意すれば参加出来ます!
「ハチ宿」ネットワークに登録(Facebookグループ)
▷ハチ宿の作り方や、花バチの画像、動画による情報交換の場です。
▷ご自分で作ったハチ宿や訪花昆虫の画像や動画をアップしたり、ハチ宿や花バチの情報交換しましょう!
※昆虫の専門家が、昆虫の名前などをハチ宿ネットワークで教えてくれます。
(2)NPO法人 ビーフォレスト・クラブ正会員になる
「ハチ宿」づくり
▷正会員の希望者には、「ハチ宿」キットを1セット無償提供します。
▷勿論、ハチ宿ネットワークに登録(無料)して、仲間と一緒に、学びながら花バチ増やしましょう!
▷その他、会員特典や「ミツバチ巣箱」プロジェクトへも参加できます。
入会する
▷「ハチ宿」プロジェクトやイベントに参加して、「ハチ宿」づくりを一から学ぶことも出来ます。
(1)「ハチ宿」の原料探し・・・ヨシ刈り、笹刈り、竹切り
(2)ヨシ切り、笹刈り、竹切り
(3)ハチ宿キットの組み立て
(4)設置場所の選定と設置方法
(5)管理方法
(6)季節や状況に応じた観察方法、画像や動画撮影の工夫
※昆虫の専門家が、昆虫の名前などをハチ宿ネットワークで教えてくれます。
●「ハチ宿」づくりは、自然回復活動です
生物多様性や生態系、「ミツバチ達と森をつくる」環境学習と共に、「ハチ宿」を作って、花バチを増やす環境活動に実践参加します。