ジャコウアゲハ
種レベルの信頼性:★★★★★
昆虫名
- ジャコウアゲハ (Byasa alcinous)
英語名
- Common Rose
分類名
- チョウ目 (Lepidoptera)
- アゲハチョウ科 (Papilionidae)
種類(科・目・種・属など)
- ジャコウアゲハ属 (Byasa)
- ジャコウアゲハ (B. alcinous)
大きさ
- 約10cm (前翅長45-65 mm)
形
- 後翅が斜め後方に細長く伸びる特徴的な形状。雄はビロードのような黒色、雌は明るい褐色。
色
- 雄は光沢のある黒色、雌は明るい褐色。
動き、羽音の特徴
- 緩やかに飛ぶ。明るい場所や河川付近を好む。
活動時間・巣作りなどの特徴
- 春から夏にかけて3-4回発生。昼間活動。
生息地域
- 東アジア(日本、台湾、中国東部、朝鮮半島、ロシア沿海地方)。秋田県以南から八重山諸島まで分布。
訪花植物
- 特にウマノスズクサ類。
その他の特徴
ジャコウアゲハは、麝香のような匂いを放つことからその名が付けられたアゲハチョウの一種です。特に雄成虫は、フェニルアセトアルデヒドという成分によってこの匂いを発します。その美しい外見とは裏腹に、ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサ類を食べることで体内に毒を蓄積し、捕食者にとって有害です。この毒性により、ジャコウアゲハは自然界で捕食者に襲われるリスクが低いとされています。ジャコウアゲハの独特な生態や、麝香のような匂いを放つ特徴は、日本をはじめとする東アジアの自然の多様性を象徴するものの一つです。