キゴシハナアブ
種レベルの信頼性:★★★★★
昆虫名
- キゴシハナアブ (Eristalinus quinquestriatus)
英語名
- Spotted-eye Syrphid Fly
分類名
- ハエ目 (Diptera)
- ハナアブ科 (Syrphidae)
- ナガハナアブ亜科 (Eristalinae)
- シマハナアブ族 (Eristalini)
種類(科・目・種・属など)
- タテジマクロハナアブ属 (Eristalinus)
- キゴシハナアブ (E. quinquestriatus)
大きさ
- 約9mm~13mm
形
- 典型的なハナアブの形状。胸部には明瞭な縦筋模様が見られる。
色
- 胸部中央に3本、側縁に1本の黄色い縦筋。複眼は黄色で、暗赤色の点がまばらに存在する。
動き、羽音の特徴
- 昼行性で活発な飛翔をする。羽音はあまり目立たない。
活動時間・巣作りなどの特徴
- 成虫は4月から11月にかけて見られ、特に秋に多い。幼虫は水生で、腐植質の多い環境に生息。
生息地域
- 本州、四国、九州、南西諸島(奄美大島、沖縄島)に分布。国外では台湾、中国大陸、インドシナ~東南アジアに広く分布。
訪花植物
- 草本植物を中心に、多くの花に訪れる。花の蜜や花粉を食べる。
その他の特徴
キゴシハナアブは、その特有の複眼の模様によって他のハナアブ類と容易に区別できます。この点模様は、捕食者に対するカモフラージュや威嚇の役割を果たすと考えられています。また、キゴシハナアブは短時間で多くの花を訪れることができ、その過程で花粉の移動に貢献し、植物の受粉を促進します。これにより、生態系内で重要な役割を担っています。さらに、幼虫が水生であることから、水辺の生態系においても重要な位置を占めていることがうかがえます。このようにキゴシハナアブは、成虫、幼虫ともに自然界において重要な機能を果たし、多様な生態系の健全な維持に寄与しています。