オオフタオビドロバチ
種レベルの信頼性:★★★★★
昆虫名
- オオフタオビドロバチ (Anterhynchium flavomarginatum)
英語名
- Potter Wasp
その他の呼び名
- 黄帯土坊主 (Yellow-banded Potter Wasp)
分類名
- 膜翅目 (Hymenoptera)
- スズメバチ科 (Vespidae)
- ドロバチ亜科 (Eumeninae)
種類(科・目・種・属など)
- フタオビドロバチ属 (Anterhynchium)
- オオフタオビドロバチ (A. flavomarginatum)
大きさ
- 約10mm~21mm
形
- 黒色の基調に腹部の第1-2背板に黄色い帯が特徴的な体形。
色
- 主に黒色の体に、腹部には特徴的な2本の黄色い帯。胸部にも黄色い斑点が見られることがある。
動き、羽音の特徴
- 積極的に飛び回り、花から花へと移動する。羽音は小さく、目立たない。
活動時間・巣作りなどの特徴
- 成虫の活動期間は5月から10月。泥を使って巣を作り、穴の開いた木材や竹筒などに産卵する。巣の中で幼虫は越冬する。
生息地域
- 北海道、本州、佐渡島、四国、九州、対馬、南西諸島。
訪花植物
- ヤブガラシなどの花の蜜を吸う。幼虫の餌としては、メイガやハマキガなどの幼虫が利用される。
その他の特徴
オオフタオビドロバチは、単独で生活する孤独性のハチで、特にその繁殖行動において独特の生態を持っています。これらのハチは、巣の中に複数の仕切りを作り、それぞれの仕切りの中に1匹ずつ幼虫の餌となる昆虫を麻痺させて置き、その上に卵を産みます。この巣作りの技術は、泥や粘土を巧みに操る彼らの名前の由来ともなっています。また、オオフタオビドロバチの成虫は、羽音が小さいにも関わらず、非常に活発に飛び回り、独特の黄色い帯が敵からの警告色として機能していることが推測されます。さらに、このハチは特定の花に対する選好性があり、その花から花粉や蜜を集めることで、花の受粉に貢献しています。このように、オオフタオビドロバチはその生態系内で重要な役割を果たしており、特に自然界の受粉者としての機能は貴重です。